「眠気を覚ましたい」「集中力を高めたい」などの理由で、日常的にエナジードリンクやコーヒーを飲む人は多いですよね。この2つの飲み物にはどちらもカフェインが含まれていますが、一度に摂取するカフェインの量はどちらが多いのでしょうか。まずは代表的なエナジードリンク6商品とコーヒーのカフェイン含有量を比較してみましょう。
| 飲み物 | 1回量(mL) | カフェイン量(mg) | 100mLあたりのカフェイン量(mg) |
|---|---|---|---|
| エナジードリンクA | 250 | 80 | 32 |
| エナジードリンクB | 190 | 70 | 36.8 |
| エナジードリンクC | 240 | 95 | 39.6 |
| エナジードリンクD | 350 | 140 | 40 |
| エナジードリンクE | 500 | 160 | 32 |
| エナジードリンクF | 250 | 85 | 34 |
| コーヒー(カップ1杯) | 150 | 90 | 60 |
上の表からわかるように、100mLあたりのカフェイン量で見るとコーヒーの方が多く含まれていることが一般的です。ただし、エナジードリンクは商品によって容量が大きいため、1回の飲用量で見ると、ほとんどのエナジードリンクは1杯のコーヒーよりも多いカフェイン量を摂取することになります。中にはコーヒー2杯分以上のカフェイン量が含まれる商品もあります。
エナジードリンクのカフェインの効果と過剰摂取のリスクとは?
エナジードリンクに含まれるカフェインは、脳の働きを刺激し、眠気を一時的に取り除く効果があります。また、利尿作用もあり、体内の水分調整に関わる働きを持っています。しかし、カフェインは「適量」であれば問題ありませんが、過剰に摂取すると健康への影響が心配されます。
カフェインの過剰摂取による症状
・めまいや頭痛
・心拍数の増加(動悸)
・吐き気や胃の不快感
・不眠や睡眠の質の低下
これらはカフェインによる中毒症状や副作用として起こる可能性があります。特に感受性の高い人は少量でも影響を受けやすいので注意が必要です。
1日の安全なカフェイン摂取目安量
現時点で日本国内においては明確な法的基準はありませんが、海外のガイドラインや研究を参考にすると、健康な成人のカフェイン摂取上限は1日あたり約400mgとされています。これはコーヒー約4杯分に相当します。エナジードリンクは商品によってカフェイン量が異なるため、1日1本~2本を目安にすることが安心です。
エナジードリンクとコーヒーの安全な飲み方・注意点
エナジードリンクは効率的にカフェインを摂取できる便利な飲み物ですが、その特徴ゆえに以下のポイントを押さえて上手に付き合うことが大切です。
1. 自分の体調や反応をよく観察する
人によってカフェインへの感受性は大きく異なります。普段は問題なく飲めても、その日の体調や睡眠不足、ストレスの有無によって影響の出方が変わることもあります。初めて飲む商品や量を増やすときは、体調の変化に気を付けてください。
2. カフェインに敏感な人、子ども、妊産婦、授乳中の人は避ける
カフェインが胎児や乳児に影響を及ぼすリスクが指摘されています。また子どもは体重に対してカフェインの影響が出やすいため、エナジードリンクは特に避けるべきです。これらの人たちはカフェイン含有飲料の摂取を控えることが推奨されます。
3. アルコールと同時に摂取しない
アルコールとカフェインの同時摂取は非常にリスクが高いとされています。カフェインの刺激効果で酔いを感じにくくなり、自覚症状が鈍るため飲み過ぎや酔いの悪化を招くおそれがあります。お酒の席でのエナジードリンクの利用は避けましょう。
4. 他のカフェイン摂取も考慮する
エナジードリンクだけでなく、コーヒー、紅茶、緑茶、チョコレートやカフェインを含む薬剤など様々な食品・飲料からカフェインは摂取されています。例えばエナジードリンクと一緒にコーヒーも飲んでしまうと容易に過剰摂取になるため、摂取量のトータルバランスを意識しましょう。
カフェインを賢く摂るためのポイント
カフェインはうまく使えば眠気覚ましやパフォーマンス向上に役立ちます。一方、過剰摂取は体調不良の原因となります。以下のポイントを押さえて、健康を守りつつ上手にカフェインを取り入れましょう。
適量を知る
1日の目安は400mgまで。エナジードリンク1本やコーヒー1杯のカフェイン含有量を確認し、摂取量が多くならないよう調整することが大切です。
飲むタイミングを調整する
カフェインの効果は摂取後15分~1時間でピークとなり、およそ4~6時間体内に残ります。寝る前の数時間の摂取は避け、睡眠の質を損なわないよう注意しましょう。
水分補給も忘れずに
カフェインは利尿作用があるため、脱水を招くことがあります。カフェイン飲料だけでなく、適切に水分を摂ることも心掛けると良いでしょう。
休息とバランスのある生活を重視する
カフェインに頼りすぎず、十分な睡眠や休息、バランスの良い食生活が健康の基本です。エナジードリンクに頼ることなく、生活習慣の改善も視野に入れましょう。
まとめ
エナジードリンクとコーヒーのカフェイン量は、1回あたりの摂取量で見るとエナジードリンクの方が多い場合が多く、過剰摂取には注意が必要です。カフェインは眠気覚ましや集中力アップに役立つ一方で、摂り過ぎると身体にさまざまな悪影響を及ぼすこともあります。
安心してカフェインを取り入れるためには、1日の摂取量の目安を守り、自分の体調に耳を傾けること、そして子どもや妊産婦、カフェインに敏感な人は避けることが重要です。アルコールと一緒に摂ることも控えましょう。
これらのポイントを踏まえて、エナジードリンクやコーヒーを賢く利用し、快適で健康的な毎日を過ごしてください。
