近年、気象病に悩まされる人が増加しています。気象病とは、気圧の変化によって頭痛や関節痛、肌のくすみなど様々な体調不良を引き起こす病気です。国内の潜在患者数は1000万人にも上ると言われており、気象病外来を設置する病院も増えてきました。
気象病のメカニズムは、気圧の変化によって内耳が過剰に興奮し、自律神経のバランスが乱れることにあります。そして、近年の気象病患者増加の背景には「スマホ気象病」があると言われています。
スマホ気象病とは？
スマホ気象病とは、スマホの使い過ぎが気象病を悪化させてしまうというものです。スマホを見るためにうつむいた姿勢でいることが多いと、首の形が「スマホ首」と呼ばれるストレートな形に変形してしまいます。首の骨の両側には内耳まで血を運ぶ椎骨動脈という血管が通っているのですが、首の動きが悪くなり血行が阻害されると、内耳が敏感になってしまうのです。
そうすると気圧の変化に過敏に反応するようになり、自律神経のバランスを崩し、様々な体調不良を引き起こすと考えられています。さらに近年の異常気象なども加わって、これまで問題なかった人も気象病を発症するようになっているのです。
スマホ首の確認方法と改善トレーニング
スマホ首の確認方法
自分がスマホ首かどうかは、壁に背を向けて立ったとき、後頭部が壁につくかどうかで確かめられます。後頭部がつかない場合は、スマホ首の可能性が高いでしょう。
スマホ首を改善するトレーニング
スマホ首を改善するためには、以下のようなトレーニングが効果的です。
- 1時間に1度、深呼吸をし胸郭を開くことで首を正常な位置に戻す
- 1日1回、壁から半歩離れた状態で、首の力だけで壁に寄りかかり10秒キープする
これらのトレーニングは、首後ろの筋肉を使い、柔らかくすることができるため効果的です。毎日の習慣として取り入れることで、スマホ首の改善に大きな効果が期待できます。
気象病対策のその他の方法
内耳への影響を最小限にする方法
根本的な解決方法として、過敏になった内耳への影響を最小限にするため、以下のような方法も推奨されています。
- 気密性の高い部屋にいる
- 特殊なフィルターを付けた耳栓を装着する
これにより、気圧の変化を緩和し、内耳への負担を減らすことができます。特に気圧の急激な変化が予想される日には、これらの方法を取り入れることで症状の緩和が期待できます。
エステでのケア
また、エステでのケアも気象病対策に効果的です。頭皮や顔のマッサージは血行を促進し、自律神経のバランスを整えるのに役立ちます。さらに、肌のくすみを改善するフェイシャルトリートメントも、気象病による肌トラブルを緩和するのに有効でしょう。
スマホ気象病対策の実践例
日常生活での注意点
スマホの使い過ぎには注意し、正しい姿勢を心がけることが気象病対策の第一歩となります。
1日中スマホを見ていることが多い現代人にとって、スマホの使い方を見直すことが重要です。例えば、長時間スマホを使用する際には、以下のような点に注意しましょう。
- 1時間に1度はスマホから目を離し、首を伸ばす運動を行う
- スマホを目の高さに持ち上げることで、首に負担をかけない姿勢を保つ
- 寝る前1時間はスマホを使用しないようにする
これらの注意点を守ることで、スマホ首の予防と改善に繋がります。
食生活の改善
気象病の症状を軽減するためには、バランスの取れた食生活も重要です。特に、自律神経を整える栄養素を積極的に摂取することが推奨されます。
- ビタミンB群：神経の働きをサポートし、疲労回復に役立ちます。豚肉や納豆、卵黄などに多く含まれます。
- マグネシウム：筋肉の緊張を和らげ、自律神経のバランスを整えます。海藻やナッツ、豆類に多く含まれます。
- オメガ3脂肪酸：抗炎症作用があり、心身のバランスを保つのに役立ちます。魚類や亜麻仁油、チアシードに多く含まれます。
これらの栄養素を含む食品を積極的に摂取することで、気象病の症状を改善することが期待できます。
まとめ
スマホ気象病は、現代人にとって新たな悩みとなっています。しかし、正しい知識と対策を持つことで、症状を軽減し、日常生活を快適に過ごすことができます。
スマホ首の確認方法や改善トレーニングを実践することで、スマホ気象病の予防と改善に努めましょう。また、内耳への影響を最小限にする方法やエステでのケア、食生活の改善など、様々な対策を取り入れることで、気象病の症状を緩和することができます。
少しでも気象病の症状を感じたら、早めに対処することが大切です。日常生活の中でできることから始めて、快適な生活を取り戻しましょう。
